焔猫亭

焔猫亭

ねこはいます

そら豆塩茹で時間

賛否両論あるとは思うんですけど、自分は啜磨専科の汁なし坦々麺好きですよ?

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焼きそら豆は前にやって、やはり塩茹でがラクかつベストちゃうかみたいに書きましたが、そういえば茹で時間を注意して決めてたので記録しておきます。

結論からいってmax3分です。

 

新物のそら豆が安くなってきました。

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3パックぶん剥くとこのくらい。

サヤのボリュームの割に収量が少なく、でかい粒はせいぜい1〜2個でした。やはり旬を迎える初夏のが歩留まりいいですね。

なんかサヤばらして1粒程度だと「剥き済みパック買ってきてもよかったんじゃ?」って思います。というか収量に対してゴミ(サヤ殻)がべらぼうに多い。効率/ロマンのさじ加減はあなた次第です。

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尻のどこかに切れ目をいれておきます。

塩味つけたいのと、あとで剥きやすくしたい。

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塩加減は濃いめでmax3分。

食感的に瑞々しいというか、プリッと感が維持できるボーダーラインで、これ以上いくとボソると思います。

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茹で上がりを剥いたところです。

いいヒスイ色ですね。

そら豆は独特のにおいがあるので好き嫌い分かれると思いますけど、自分は美味とおもいます。

 

 

 

さつまいもの極限値

先に結論。

濡らしたキッチンペーパーとアルミホイルで包み、オーブン予熱なし180℃90〜100分です。

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幼少の頃、ふかしイモが苦手でした。

ここで云うふかしイモとは、さつまいもを濡らしてラップしてレンチンしたものですが、これがもう口の中パッサパサになって牛乳とかバターとか口滑りのよいものと一緒じゃないと難儀するんです。

でも汁物として煮たり、レモン汁とレーズンとで煮たモノは水分を含んでいて美味しいと感じていたワケで。

なので当時は「さつまいもはただ加熱するだけではパッサパサになる→必ず水分と煮ないとダメ」というロジックが形成されており、自分で賄えるおやつ的ポジションではじゃがいもにニッチを奪われていました。

しかしある時、市販の焼き芋を食べたとき「なぜ焼き芋は水分とともに加熱してないのに、パッサパサにならないのか?」という疑問が生まれ、ロジック修正をしたのが高校生くらいだったような気がします。

 

それから幾星霜。

さつまいも食べたいときはオーブン調理で適当に済ましていたんですが、せっかくブログも付けてることだし、ちょっと追求してみました。

 

クックなパッドを参照してみると、だいたい

        温度→160〜200℃

        時間→40〜90分

くらいの条件の組み合わせでバラバラとあります。

また、温度と時間以前のセッティングにも、

        濡らす/らさない

        新聞紙orキッチンペーパーで包む/まない

        アルミホイルで包む/まない

という作法があるようです。

なので色々パターンを変えてみたんですが、おおむね不満点を抱える結果になりました。

 

180℃ 裸のまま 90分・・・外がカラカラ

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160℃ ホイル 60分・・・まだ中シャリシャリ

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180℃ ホイル 100分・・・水気多く、きんとん化

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180℃ホイル・ペーパー 90分・・・うまくきんとん化

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180℃90〜100分が比較的よいカンジです。いわゆるねっとり系にシフトしている。

ホイルだけでも状態変化としては問題なさげですが、中に水分がこもり煮イモに近いです。

 

90分のときはこの辺を改良して、

  ・濡れキッチンペーパーで包んで水分分布を均等化

  ・ホイルの両端を開放して湯気口を作る

ということをした結果、ベチャることなく出来ました。経験値的にはこれがベストですね。湯気口は良いアイデアでした。ありがとう、名も知らぬ電子の旅人り

 

では科学的にはどこがベストか。

そこでこちらの論文を参考にしました。

つまりイモの下処理というか予熱をすることで、βアミラーゼによる糖化を均質かつ迅速に進行させるというものですね。

 

まずは50℃に予熱、1時間。

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ここはAnovaくんに仕切ってもらいました。

まずは論文での最適値どおり、250℃で60分いったものがこちらです。

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すさまじく甘いです。

ねっとりというか、更に粘度が上がってねっちり感のステージにいます。これはやはり高温によって水分が飛び、濃度が上がっているためでしょう。

 

直前までの経験値で、ホイペ180℃90分もやった。

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水分を保持しつつ、甘い仕上がりです。

250℃と比べるとほんの少し甘さは詰めきれないか?というところですが、ほぼ個体差のレベルでしょう。

やはり水分保持のほうが食べやすい。

 

総評しましょう。

もう冒頭に書いてますけど、総合成績としてはオーブン一発勝負であるところの、

・予熱なし180℃ ホイペ 90分

です。

甘さという点では50℃予熱組が最強なんですが、トータル調理時間が2〜3時間というのはかなり手間です。完全放置3時間ならまだしもAnova→オーブンへの移行工程があるので・・・。休日に大量生産したいときは50℃予熱してもいいですかね。

オーブン一発勝負なら、濡れペーパーとホイルに包んだら後は放置でいいですので気楽です。何なら寝る前に仕掛けて朝食べてもいい。

 

ペーパーにバニラオイルとか仕込んだら、スイーツ化しないかなー、とかも考えてます。

イモ自体も品種変えるとどうなるんだろか。

今後の研究課題にしておきます。

 

 

 

焼きそら豆

最近ちょっとさつまいもの最適化に執心してまして。いずれ記事にするつもりでやってるんですが、ほかの余所事がだいぶ疎かになってます。

まあそれでなくても今回はシンプル。

更新途絶えてたので間に合わせともいう。

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3月になり、はしりのそら豆が店先に並んでますね。

いつもは塩茹でなんですけど、クックなパッドを見てたら焼くのもあるらしいのでやってみました。

評価するならネタ元にお願いします(責任転嫁

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そら豆はサヤの両端を切り落として、濃いめの塩水に漬けるそうです。20分くらい。

こんなんで豆本体に塩味がつくとも思えない。ぶっちゃけ直で焼いても大差ないということを後述します。

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浮くので沈めた。

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漬けたあとは、魚焼きグリルで焼きます。

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焼くのは〜分というより焦げるまでやる。

ひっくり返すのだるいですね。誰かロースターください。

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サヤから外してみるとこんな。

水吸ったサヤはかなりニュルニュルで、なおかつ焼き直後なので爆熱です。ハサミとか使うと文明人ですね。無理矢理やった自分はばかですので。

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豆をむくとこんな。

茹でとは違い、水分控えめのホクホク感があってうまいです。塩ちょっと付けて食べるとよい。

食感は好みの問題でしょうね。

 

ちなみに、予想通り塩気は中まで届きません。そら豆の皮はかなり丈夫なので・・・。これじゃ塩水漬けの工程要らないですね。

あと時間かかる、両面焦げるまで焼くのは。そもそもそら豆のサヤは分厚く、中にホワホワした層があるので熱の伝わりが鈍いです。

 

個人的には塩茹でのほうがメリットありますね。

茹でのプリっとした食感と、味付けもでき、そんでもって時間もかからない(茹で時間3〜5分)

 

まあ焼きは焼きで、このホクっと感が唯一のものです。レシピとしては覚えておくことにします。

 

 

【評価△】たまねぎのオーブン焼き

今回作ったコレは要研究というか、現状のままだと再作成はしないなというか。

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 たまねぎあるけどなかなか減らないので、じゃあたまねぎだけ食うか、と短絡しました。

ファーブル昆虫記によれば南プロヴァンス地方では生たまねぎに塩つけて齧り付くのがデザートだそうです。たぶん新たまねぎかつ品種的な違いがあるんでしょう。日本の市販のたまねぎでやったら悶絶する自信がある。

というわけでたまねぎは加熱してナンボという認識のもと、たまねぎのみを食べるべく丸焼きにしました。

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皮付きのまま使います。

オーブントレイに乗せるため、根元を平らに切っておき、頭頂部には十文字に切れ込みをいれました。

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オーブンを250℃に余熱し、30分いきます。

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するとこう。

もっと派手に焦げるかと思ったらそうでもないですね。

底部ではたまねぎの汁が溜まって焦げています。糖分があるのでそういう焦げ方をしている。

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盛ってみました。

味付けはけっこう悩んだんですけど、日本食ではないなということでマジックソルトです。洋物でこまった時はこれ。

変化も欲しいので、シュレッドチーズを少し振りました。

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うん、まあ、その、火の通ったたまねぎだよね。

決してマズいわけではないです。半ナマなところはないので特有のツンと来る感じもなく、甘みが強調されているため抵抗はない・・・

んですけど、これだけを食べ続けるにはたまねぎラブ適性が必要な気がします。自分はムリ。付け合わせで1/4玉かちょうどいいくらい。単純に飽きがくるのが早いのもありますが、オーブン使う手間と釣り合いませんね・・・。

これは決して味付けによるものではなく、たまねぎが味の主体であるための感覚と判断します。

風味的にチーズはかなり合うので、組み合わせを閃いた人は天才だと思います。

 

結論。

焔猫亭としてはたまねぎは主演ではなく、あくまで助演で料理を支える存在である、と改めて定義されました。

このラインを越えるためには、素材か工程的に何らかのテコ入れが必要です。というかオーブン焼きはやめて、素直に輪切りをフライパンでソテーするのが安定なのでは?

 

 

 

ガンバス イ プルポ アル アヒージョ

ふだん馴染みのない言語は容易に呪文めいたニュアンスを受けますね。実はチャンピニオンを足すべきなんですが、長すぎるので。 

つまりエビとタコ(とキノコ)のアヒージョです。

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貰い物のオリーブオイルを余らせたままだったので、一気に消費できるレシピないかなーとモジモジしてたら、

知人B「アヒージョなんてどうです?」

自分「えー、小綺麗なオサレ料理はむず痒いっていうか拒否反応出るっていうか・・・」

B「まあ字面はオサレ系ですけど、実態はオリーブオイルでにんにくと適当な具を煮たものに塩かけて食うだけですし。個人的にはむしろズボラ系ではと」

自「じゃあやってみっかー」

 

的なテンションで決めました。

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冷凍エビを買ってきました。

魚市場でバイトしてたメモリーがあるので生でも別に殻むき出来ますけど、高いので諦めました。経費で落ちるような生活をしたいです。

これは袋に入れてぬるま湯で解凍します。

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にんにく。スペイン産だそうです。

アヒージョなのだしスペイン産がいいでしょう。青森産もあります。高い。中国産もあります。安い。

好きにしたいところですが、国産はオーバースペックな気もする。 

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けっこう選り好みしたつもりなんですが、中身はかなり不揃いでした。国産は粒の揃い方が極めて高レベルというか、不揃い系はきっと加工に回るんでしょう。まるで人生のようです。

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むいたところです。

全部つかうわけではないので、大きさの揃った粒は冷蔵庫行きですね。

細かいのをメインに刻んで、

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ミルクパンにオリーブオイルを注ぎ、にんにく。

ごく弱火で加熱していきます。

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ほんで具です。

さっきのエビとタコぶつ。手前の泥団子みたいなのはブラウンマッシュルームです。食べたことなかったのでチョイス。

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オリーブオイルが熱を持ち、にんにくが軽く泡立ったところで、マッシュから入れます。傘の上下とかセオリーあるんでしょうか?わかりません。

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きのこ系が半生だと嫌な人なので、じっくり煮ていきます。

ごく弱火を継続で、泡立ちが進んできたら火から離しましょう。フライにしたいわけではない。鍋の様子がおとなしいので甘く見がちですが、泡立つ=水分が蒸発しているということなので100℃超えてます。かなり突っ張った温度で煮ていることを忘れてはいけない。 

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頃合いを見てタコ。

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ほんでエビ入れて一煮立ち。

具を網などですくい取ってやれば、

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完成です。

食卓塩だと見た目に変化がないので、クレイジーソルトマジックソルトをてきとうに掛けました。

 

これがまた思いつきで作った割にうまい。

アツアツでありつつ硬さのない、プリッと感があります。エビ・タコはそもそもほんのり塩気がありますけど、スパイスソルト系は成功ですね。

マッシュルームがダークホースな感じでめっちゃうまいです。サクサク嚙み切れる中からキノコのうまい汁がドッと出てくる。

あー、なんか口の中でデジャヴだなと思ったんですがこれはあれだな、天ぷらやフライの衣の中身に近い感覚あります。エビフライの中身、たこ天の中身・・・。

カキとかでやるのもアリなのでは。

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器に残ったオリーブオイルは、にんにくの風味はもとより魚介の味が乗っててうまいです。焼いたバゲット添えるのが本式ですが、めんどくさかったので焼かずにそのまますくい取りました。

これもいいですね、ペペロンチーノのオイルをグッと超えていく感じのインパクトがあります。

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鍋には大量の油が残っていますので、別皿にとっておきます。これがあれば魚介風味のペペロンチーノがノータイムで作れます。

 

エビもうちょっとあるので、オイル流用してまたやろうかな。マッシュも買っておきたいですね。

現場からは以上でした。

 

煮豚ファイターズトライ

RPGの主人公は、なぜ王様と好き勝手に会えるのでしょうか?

呼ばれたから行くのはともかく、好きなタイミングに行って顔パスで謁見の間までストレートに行けるのはおかしい。

そもそもアポも必要とされない。「あっ今日王様と話してみよう」的な思いつきで会えるのはどう考えても異常です。アンチェインにもほどがある。

まさか主人公は、序盤からすでに範馬勇次郎クラスの強さが周知されているというのか。無敵かよ・・・

 

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ちょっとパターンを変えて煮豚のようなものを作ってみました。つまり

 ●なるべく時短した方法で作る→圧力鍋

 ●時間は度外視して最適な肉質を得る→定温調理

この2者で、どちらがどのように自分好みなのを探りたいわけです。

 

ということで、まずスペアリブで予備試験します。

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時間のかかる定温調理から準備しましょう。

これはパック内に水・みりん・おろししょうがが入ったものです。塩分があると浸透圧だのなんだので肉から水分が出てしまうので、この時点で塩分はなし。逆に保水性をアップさせる糖分=みりんを入れています。

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ここにスペアリブを投入。

安いやつです。

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65℃で3時間ばかしやっていきましょう。

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圧力鍋にも同じものを入れ、

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こちらは45分加圧します。

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しました。

Anovaくんはまだ頑張り中なので、その間に漬け汁を作ります。

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圧力鍋で出た煮汁を別鍋に取ります。

沸かしつつ課金シートでアクと脂を除去。

このあとキッチンペーパーで漉しました。

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しょうゆ、みりん、半片程度のにんにくみじん切り入れて、ちょっとしょっぱめのセッティングにします。

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圧力を掛けられた肉は柔らかく脆く、もはや箸でつまむことができません。人間もおなじです。長時間ストレスに晒されると脆くなります。知ってますか?強度計算の応力は大概圧力(Pa)で評価しますけど、応力って英訳するとストレスなんですよ?

そんな自虐的な物体はつまみ出すと滅亡していまうので、ターナーとかですくい上げましょう。なければしゃもじが超便利です。

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パックして先ほどの漬け汁を入れます。

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と、ここでAnovaくんがゴール。タイムは3時間4分52秒です(てきとう

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こちらは汁を抜いて、漬け汁をイン。

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室温(っても8〜9℃だけど)で冷ましたり、湯につけて再加熱したりを2回ほどやりました。

冷めるときに味が染み込む理論については鈴村・早川両氏による論文を参照してください。

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一通りやりました。

左が定温調理、右が圧力鍋です。圧力鍋はやはり縮退が起きますね。

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観察してみましょう。

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これは圧力鍋です。

箸でバラせるほどに脆いですが、柔らかいとはまた違うところに到達しており、コンビーフ一歩手前というところでしょうか。加圧長すぎたか?

まあ圧力鍋は100℃以上の高温下での調理なので、タンパク質の凝固点ははるかに過ぎ越しているために硬くなるのもむべなるかな。

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こっちは定温調理ですね。

肉のモリッとした感じがあり、箸ではとうてい切れませんけど、食感としてはグッドです。

リブにかぶりつかないといけないのだけが面倒ですが、味としての総合的な評価は定温調理の勝ちです。

 

というわけで、本命いきます。

肩ロース塊です。

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 そう、こいつをベストな調理にしたくて事前テストをしたわけですね。

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このままだと肉塊すぎて味染みに懸念があるので、2〜3cm厚にカット。全体に均等に熱が入る定温調理ならではですね。

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Anovaくんで3時間やり、漬け汁イン。味はちょっと調整しましたが、まあ気まぐれの範囲内です。

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途中、常温の水(10℃くらい)で急冷も試してみました。

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切ってみるとこんな。

ほどよくピンクでいいですね。水分を保持しつつスカスカ感がないのが定温調理のいいところです。

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角切りに卵黄を落とすという暴挙にでました。

この時点で22時です。

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ばかなのでガマンできずコメを出しました。

めっちゃうまい。卵黄は完全にオーバーキルです。ここまでする必要はないですが、より高みを目指すなら選択肢に加えておいてよいのでは。

 

翌日も食べましたが、豚肉って冷蔵庫レベルで冷却したものを迂闊にレンチンしちゃダメですね。特に定温倉庫して水分を保持してるものを。加熱により肉が締まるのか、縮んで硬くなります。

一番よいのは温かい煮汁に付け直すこと。先に汁をレンチンしてアツアツにしといて、その中に肉を戻してやれば、かなりいい質感になる。つまりラーメンのチャーシューはかなり好適な環境にいることになります。僕もそうありたい。

 

このメソッドを応用した、ある豚肉系食品の食べ方があるんですが、こんど記事にします。

 

 

 

 

(まだ客に出せない)鶏白湯鍋

料理する意味ってなんでしょう?

日常?仕事?義務?権利?

一人暮らしだからか自分はだいぶ趣味的に捉えていて、極端にいえばガンプラ作るのに近いです。

自分は素組み、やっても部分塗装とスミ入れ程度、シール類は貼るけど水転写デカールは使わない、という層です。

これ料理にも現れてる気がするなあ。自炊するしそこそこ手はかけるけどテクい要素はなるべく省きたく、プロいレシピは参考程度。自分でコントロールしながら作りたいし、工程を楽しめるので、料理もプラモ的感覚なんですかね。

まあ世の中にはいろんな価値観があるので好きに生きるといいです。ちゃんと時間をかけてテクを磨いてプロモデラー=シェフ並みのポジに到達してもいいですし、相応の金を積めば時間もかからずプロの料理=塗装済み完成品が手に入る時代です。

メーカーPC vs 自作PCにも同じようなことが言えますね。ちなみに自分はBTOをベースにして手持ちのSSDに入れ替えたりグラボとかいじる派。

 

前置きが長くなりましたが、以前から続いて鶏白湯スープを試行錯誤中です。

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寸胴で煮込む正攻法はそこそこの結果が出ましたが、3〜5時間かかるのと蒸発で煮詰まりすぎないよう監視する必要があり、台所から離れられないのがネック。

というわけで、圧力鍋で時短しましょう。

 

圧力鍋は、加圧による水の高沸点化を利用して、野菜の細胞の破壊や、肉の繊維・たんぱく質の分解をより早く進行させるための調理器具です(Wiki調べ)。

長時間の煮込み料理をその3〜4分の1の時間で作れます。温度は120℃とかなので、肉はほぐれながらも硬くなります。よくやる低温調理とは逆ですね。

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まずは軽く沸かしてお掃除。

またもゴミになりかけの手羽元の骨です。ちょっと古いやつですが、冷凍してたし問題あるまい。

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今回はガチ鶏ガラもあります。

凍ってるので解凍ついでに沸かして、

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バキバキ割りながら、血合いとか内臓の破片を除いていきます。あんま無かったけど。

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圧力鍋にガラ入れて、水はって、沸くまで強火。

フタしたら蒸気が吹くまで中火。

吹いたらごく弱火でその状態を維持。

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グランドプレッシャアアアァァァ(cv檜山修之)

じつは圧力鍋は貰い物なんですが、変わった密閉方式だったので調べてみたらかなりやばい値段するやつでした。

残飯処理まがいに使ってごめんなさい。今度もっといい物を調理します。肉とか。

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1時間で解放してやろう。

静かに加熱されたために、この時点では濁りの少ない状態です。ガラスープというだけならここで終了なんだろうですけど、欲しいのは白濁スープなので、

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すりこぎをガンガンぶちこみ、脆くなったガラを潰したのちブレンダーで粉砕、かつ攪拌して一気に乳化=白濁させる過程です。固形物in水なので、最初は激しいですがそのうち大人しくなります。

カルシウム層が薄い鳥骨だから出来る芸当な気もします。そもそも豚骨・牛骨はでかいし堅いし。

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ザルで2度ほど濾して、上澄みを取ると白濁スープに。まだ脂っこいのでアク取りシートと少し煮ました。

出汁ガラ撮るの忘れたな。まあ別にいいよねそこはかとなくグロいし。

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半リットルほどとって、しょうゆ数滴とコンビニの五目野菜炒めパックをぶち込んでみました。

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骨粉砕が効いているのか、かなり味的には重量感あります。すこし薄めたほうがよさそう。野菜足す程度だとリンガーハットの塩分を控えめにして濃くした印象です。

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んで翌日。これは麦茶ではなく・・・

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残り半分のスープを凍らせた物でした。

背の高いものに入れることで、上から脂、スープ本体、そして沈殿物、とキレイに分離することができます。ありがとうミスター味っ子

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頭と尻を削り取って、純度の高いスープ層をゲット。

半分くらい使おうかなー、と思ったんですがあまりにカッチカチで包丁なんぞでは歯が立たないので、

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糸ノコギリで切りました。非常に頭が悪いですね。

もっと前の段階で小分けにするか、一度溶かして小分けにするべきです。なんでわざわざ苦労するんだ、再冷凍すりゃいいだけなのに。

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忘れましょう。

すこし水はって火にかけ、フタしておけばすぐ溶けます。

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味付けは塩。と、しょうゆ数滴ですかね。

見えないですけど昆布の切れ端いれました。

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はい(キャベツと長ネギと下煮した鳥モモ)

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できた。

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出来立て直後よりも重さがなくなり、レベルアップしました。余計な脂はやはり取るべき。こちらのほうがいいですね。鶏モモがグイグイ食えます。

ところでコラーゲンって経口摂取してもあんま意味ないと思うんですけどどうなんでしょう?

 

次はガチ鶏ガラ100%で、客に出せるステージに挑戦します。