焔猫亭

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ねこはいます

年越し鴨南蛮

2018年を迎えました。これで世界はまた一歩、滅亡に近づいたことになります。

星・太陽・そして宇宙の果てを考えると、人間の観測しているものが如何に矮小かを実感してダメですね。小学生の三角定規で月までの長さをどれだけ正確に測れるというのか。

 

年越しそばに鴨南蛮を作ることにしました。

よく考えたらこの歳になるまで鴨南蛮を食べたことがなく、構成としてどんなものかは理解できていても理想像がまったくプロットできません。

初めて鴨南蛮という料理を意識したのはミスター味っ子で、あれは特殊なものであろうというのは理解していました。次に触れたのは鉄鍋のジャンだった気がします。こちらは完全に変態の所業で凡人がマネできる対象外。そんな環境でなぜ鴨肉など買ってしまったのか? 人間とは思うようにならないものです。

 

ここはもう本家本元をマネしてしまおう。

ブロガーとしての誇りについてですが、

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逆にどこまでマネできて、旨いものができるだろうか?

 

まず鴨肉です。いつぞやNWDで買いました。

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2〜3日前から冷凍庫→冷蔵庫に移してじっくり解凍しました。思ったよりドリップ少ないですね。

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これをフライパンで、ひたすら皮というか脂身の側を焼いていきます。皮をパリッとさせ、脂を落とす目的なので火は中火未満で十分です。

脂ダバダバ出るので、逐次取り除いて分けておきます。

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これは後でつかうんじゃよ。

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オホー焼けました。

肉の方はまだなので、ローストビーフ作るときのように表面だけ焼き締めます。

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ほんでAnovaくんに頑張ってもらいました。

設定は59℃。本家本元は記事の締めに「58℃で薄切りのがいいかも」と書かれていましたが、あえて改善前の状態にしてみる。

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鴨肉はAnovaくんに任せて、そばつゆを作ります。

このへんの工程はそばつゆでやったことなので割愛。

120gの混合節、30gの厚削節を3リットルからゴバーっと沸かします。最終的に1.5リットル欲しい。

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前回写真撮ってなかった干し椎茸です。

あらかたアクを取ってから入れるのがいいですね。

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沸かしてる間に、さっきの鴨油でネギを炒めます。火加減的には炒めるというか煮るかんじ。

歯応えゼロのぐちょぐちょになるまでやります。

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ダシのほうに戻って、いいかんじに煮詰まっていたので濾します。鴨のつよさがイマイチよくわかってないので、今回はペーパー濾しまでにしときましょう。

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夏に作った本かえしもだいぶ減ってきましたね。

また仕込まないと。

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かけつゆにするつもりなので、かえし1:ダシ6くらいにします。本家本元は1:3で、これはつけつゆ作ったのでしょう。つまりあちらは鴨せいろ的なポジだったのだという理解が得られる。

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いますぐ食べるぶん、丼一杯ほどを別鍋にかけて、長ネギの青いところを入れて沸かします。

このネギ香がつくことで、おそば屋さんのツユにかなり迫れます。

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鴨油でいじめられていたネギのほうもいいかんじになってきました。中身にゅるにゅるですぐ抜けそうになります。ここまでやると超甘くていいですね。

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よくやったAnova氏。

確かに皮目はあまりフニャることなく仕上がりましたね。今のうちかもしれない。

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別皿に盛り付けてもみました。

ウウーン何ていうかビジュアルの圧がすごい。

鴨は端っこをつまみ食いしましたところ、つるりとしたテクスチャながらしっかりした歯応えで素晴らしいですね。

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そばは生麺使いますが、これはヨーカドーで売ってた安いやつです。これしかなかったというか他のがモロに鴨せいろセットで、わざわざ被せることもあるまいみたいな判断です。

麺の処理で言うことはほとんどないですが、鉄則であるところの「茹ですぎない」「湯を切ったらしっかり冷水で洗う」を守ればオッケーでしょう。

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麺にツユを張り、鴨肉とネギをデコって完成です。

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うまい。

鴨南蛮を知らなかったのでこれがどの程度のステージにまで立てるのかよく分かりませんが、うまいことは分かる。

鴨、たしかにそば&ツユと合わせて違和感なくマッチするんですね。かしわそばとは違う融合の仕方をします。鴨から出るダシの実感はあまりないんですが、鴨油がツユに混じってマッタリ感ある。

 

鴨を一気に調理してしまったので、あと2回はいける模様。ただ冷蔵庫で保管するため、鴨肉の温めも考えないといけません。

正月は雑煮よりもこっちのがメインになりそうです。