レンジでパスタでペンネでコスパ
世界的美術品であるミロのヴィーナスですが、「1/1スケール マーブルストーン製フィギュア キャストオフ可。ただし未塗装、両腕欠品。表面にカケ多数あり」と表現すると古代ギリシャ人に妙な親近感を覚えます。
考えてみりゃこの手の女性像なんてたいてい半裸ですし、神話なんてSF小説やラノベに近いものあるし、日本の浮世絵の春画なんてエロ本つーか同人誌みたいなモノですよ。古代の人も我々とやってること大差ないんじゃないだろうか。むしろ手間かかるぶんエロスにかける執念には鬼気迫るものがあるかもしれない。
抽斗にペンネしかなかったので、レンジでペンネになりました。広義にはパスタですし問題あるまい。Google先生もそう言ってました。ダメだった場合は電子の海の誰がしかに呪いあれ。責任転嫁って良い言葉ですね、井の中で構わないのでなるべくぬるま湯に浸かって過ごしたいです。ぼくの人生に波風はいらない。
ペンネ、そして塩。量は適当です。
水入れたら塩気感じる程度でいいんだろうきっと。
水量についてですけど、ペンネ全体にかぶるよりやや多めにしました。ペンネはかなり膨らむ。少ないのはNGですが、多くて困ることはあるまい。
時間はガス火茹で時間プラス3〜5分くらいとのことなのでトータル15分、5分ごとに様子を見ることにしました。
5分時点。当然まだ硬いですね。
かき混ぜて、次の5分へ。
10分到達。やはりまだ硬いですね。
油断してたので、やや吹きこぼれました。つまり中では沸騰が起こっている。
次の5分へ行きましょう。
15分です。やはり軽く吹きこぼれました。水の量減らせばどうとでもなる範囲ですね。
中身はこんなで、
やや硬めかな?という仕上がりです。
ペンネはもともと硬めに茹でるタチなので、自分は15分でオッケーですね。
アラビアータソースがあったのでそうしました。
ダメとは言わないですが、びみょう。
茹で上がりの質感として、表面が粗い感じがします。寄って撮ってみましたけど、写真だとイマイチ伝わりにくいですね。途中経過でも感じてたんですが、若干溶けたというかふやけたような食感です。
素材は同じなのに結果がブレるということは、状態変化に問題がある。
そも、なんで茹で時間プラス3〜5分なのか? 本来の作法は沸騰した湯inパスタで茹で時間ですから、つまりレンジでパスタって単に水から火にかけてパスタ茹でてるのと同じなワケですよ。
これはあまり良くない。表面のデンプン質が水を得たとき、雰囲気が湯=高温だからすぐに凝固するのであって、水=常温以下では溶け出すままになります。表面が荒れるわけだ・・・
解決策としては、容器に水のみ入れてレンジで5分加熱、熱湯になった段階でパスタ投入し規定の茹で時間を待つというものではないでしょうか。
なのでやってみた。
今度はボロネーゼです。
焔猫亭では青の洞窟がレギュラー。まともに買うと高いですけど、OKストアとかで安売りしてるときにまとめて買います。よりどり10ケくらい。
仮説が正しかったのか、後入れレンパスはだいぶマシになりました。
「なんで一袋ぜんぶ使うんだ」「試しなんだからひと摑みでいいだろ」については、ばかだからです。
ともあれ、レンジでパスタをするときに少しでも本来の食感を得たいなら、
★水だけで5分→パスタ投入→所定の茹で時間
これがベストという経験値を得られました。
・・・しかしこれ本当に効率的なのかな。
一般的に、レンジでパスタの目的は調理コストの省エネ化とされています。
大量の水+沸騰〜ゆでる時間(ガス火)より、
必要最低限の水+ゆでる時間(レンジ)のほうが
コストメリットある、というロジック。
じゃ具体的にどの程度?というと調べてるひとがいました。どうやらパスタ一人前あたり、
レンジ10分:¥3.8 に対して
ガス火6+α分:¥5.0 のようです。
水は、コスト面は無視できるほどに小さい。横浜市の水道料金は基本料金で¥1580/16000リットルですから、1リットルあたりわずか¥0.1、仮に2段階超過の追徴分でも¥0.2/リットルなので節水意識以上のメリットはないでしょう。
単にコストだけの話をすれば、 1日1リットル無駄使いしたとしても2ヶ月で¥6ちょっと。10円玉落として無くすほうが遥かにダメージがでかいですね?
確かにレンジのほうが省コストらしい。が、一食につき¥1.2円というのは何ともやりがいないですね。今回買ってきた¥498の容器の元を取ろうとすると、415回レンパスしないといけない計算です。週1だとしても8年。100均で買っても1年半・・・
省エネ意識から水・ガスの消費を抑えるのが主目的なら別ですが、経済性が主目的ならソースかパスタ自体を少しでも安く買いつけたほうがよっぽど有効なんじゃないでしょうか。
プロパンガスのことはよくわかりません。
あとレンパスすると、レンジ庫内が湯気でビチョビチョになるんですよね。これの後始末がめんどい。
というわけで、焔猫亭ではこれからも湯を沸かしてパスタを茹でることにします。
長くなったくせに無意味に元の木阿弥。
ビバぬるま湯人生。