まぜ豆腐
豆腐をかなり食べたい。
しかし冷奴というのも芸がない、とはいえ火を使うほどの手間も掛けたくない、というときはよくこうします。
自分はもめん原理主義者です。
上から塩、ごま油、お好みでチューブにんにく。
塩がなんか赤いのは、そういう岩塩だからです。ピンクソルトだかヒマラヤ岩塩とか。別にオシャレで使っているわけではないのですが、買っちゃったからには使わないと程度なので食卓塩でも十分でしょう。
スプーンか何かでつぶして混ぜます。
ここに何か適当にトッピングして食べます。
個人的には穂先メンマが相性良さげ。
フライドオニオン。
よく見たら賞味期限が1年前で、ビビって新しいの開けました。
フムー。
ごま油で口当たりが変わり、するする入ります。
トッピング次第ではごはんにぶっかけてガシガシいくのもアリなんじゃないでしょうか。
さつまいもの極限値・追記
まずはこれを見てください。
見事なモノだとは思いませんか?
これまであまりイモの品種にはこだわりが無かった、というか「そら安納芋とか鳴門金時とか、ブランドものは高い分うまくて当然やろ」とか思っていて、八百屋で品種すら書かれない程度のやっすいイモを極限化してこそだろうと思っていました。
逆にいえば、高価であるぶんステータスも同等にかけ離れて違うという意識があり、安いイモは品種違ったところでドングリの背比べと思い込んでいました。
違った。
このイモは紅まさり。
よく店先に並ぶのはほとんどが紅はるかで、今までは意識せずソレで極限値追求をしていたわけですが、先日出会ったコイツはなんと紅はるかと等価かやや安いにも関わらず、極限化したときの出来がワンランク違います。
甘く、そして水分も十分。しかしネバつく質感ではなく、何というか蜜が染み出すような食感です。
紅まさりは今のところ、駅前のスーパーでしか見かけていません。これからも継続して調達できるか謎。
なので仕入れの安定感としては紅はるかに譲る面があるでしょうが、 個人的にはこれがベストと言いたい。
ちなみに安納芋もやりました。
メソッドは同じ(ホイペ180℃90分)でいいらしい。
確かにうまいんですが、コストがかかる。
クオリティ的には紅まさりに近いというか、むしろ紅まさりが安納芋に近いステージにいると評するべきでしょう。
そら豆塩茹で時間
賛否両論あるとは思うんですけど、自分は啜磨専科の汁なし坦々麺好きですよ?
焼きそら豆は前にやって、やはり塩茹でがラクかつベストちゃうかみたいに書きましたが、そういえば茹で時間を注意して決めてたので記録しておきます。
結論からいってmax3分です。
新物のそら豆が安くなってきました。
3パックぶん剥くとこのくらい。
サヤのボリュームの割に収量が少なく、でかい粒はせいぜい1〜2個でした。やはり旬を迎える初夏のが歩留まりいいですね。
なんかサヤばらして1粒程度だと「剥き済みパック買ってきてもよかったんじゃ?」って思います。というか収量に対してゴミ(サヤ殻)がべらぼうに多い。効率/ロマンのさじ加減はあなた次第です。
尻のどこかに切れ目をいれておきます。
塩味つけたいのと、あとで剥きやすくしたい。
塩加減は濃いめでmax3分。
食感的に瑞々しいというか、プリッと感が維持できるボーダーラインで、これ以上いくとボソると思います。
茹で上がりを剥いたところです。
いいヒスイ色ですね。
そら豆は独特のにおいがあるので好き嫌い分かれると思いますけど、自分は美味とおもいます。
さつまいもの極限値
先に結論。
濡らしたキッチンペーパーとアルミホイルで包み、オーブン予熱なし180℃90〜100分です。
幼少の頃、ふかしイモが苦手でした。
ここで云うふかしイモとは、さつまいもを濡らしてラップしてレンチンしたものですが、これがもう口の中パッサパサになって牛乳とかバターとか口滑りのよいものと一緒じゃないと難儀するんです。
でも汁物として煮たり、レモン汁とレーズンとで煮たモノは水分を含んでいて美味しいと感じていたワケで。
なので当時は「さつまいもはただ加熱するだけではパッサパサになる→必ず水分と煮ないとダメ」というロジックが形成されており、自分で賄えるおやつ的ポジションではじゃがいもにニッチを奪われていました。
しかしある時、市販の焼き芋を食べたとき「なぜ焼き芋は水分とともに加熱してないのに、パッサパサにならないのか?」という疑問が生まれ、ロジック修正をしたのが高校生くらいだったような気がします。
それから幾星霜。
さつまいも食べたいときはオーブン調理で適当に済ましていたんですが、せっかくブログも付けてることだし、ちょっと追求してみました。
クックなパッドを参照してみると、だいたい
温度→160〜200℃
時間→40〜90分
くらいの条件の組み合わせでバラバラとあります。
また、温度と時間以前のセッティングにも、
濡らす/らさない
新聞紙orキッチンペーパーで包む/まない
アルミホイルで包む/まない
という作法があるようです。
なので色々パターンを変えてみたんですが、おおむね不満点を抱える結果になりました。
180℃ 裸のまま 90分・・・外がカラカラ
160℃ ホイル 60分・・・まだ中シャリシャリ
180℃ ホイル 100分・・・水気多く、きんとん化
180℃ホイル・ペーパー 90分・・・うまくきんとん化
180℃90〜100分が比較的よいカンジです。いわゆるねっとり系にシフトしている。
ホイルだけでも状態変化としては問題なさげですが、中に水分がこもり煮イモに近いです。
90分のときはこの辺を改良して、
・濡れキッチンペーパーで包んで水分分布を均等化
・ホイルの両端を開放して湯気口を作る
ということをした結果、ベチャることなく出来ました。経験値的にはこれがベストですね。湯気口は良いアイデアでした。ありがとう、名も知らぬ電子の旅人り
では科学的にはどこがベストか。
そこでこちらの論文を参考にしました。
つまりイモの下処理というか予熱をすることで、βアミラーゼによる糖化を均質かつ迅速に進行させるというものですね。
まずは50℃に予熱、1時間。
ここはAnovaくんに仕切ってもらいました。
まずは論文での最適値どおり、250℃で60分いったものがこちらです。
すさまじく甘いです。
ねっとりというか、更に粘度が上がってねっちり感のステージにいます。これはやはり高温によって水分が飛び、濃度が上がっているためでしょう。
直前までの経験値で、ホイペ180℃90分もやった。
水分を保持しつつ、甘い仕上がりです。
250℃と比べるとほんの少し甘さは詰めきれないか?というところですが、ほぼ個体差のレベルでしょう。
やはり水分保持のほうが食べやすい。
総評しましょう。
もう冒頭に書いてますけど、総合成績としてはオーブン一発勝負であるところの、
・予熱なし180℃ ホイペ 90分
です。
甘さという点では50℃予熱組が最強なんですが、トータル調理時間が2〜3時間というのはかなり手間です。完全放置3時間ならまだしもAnova→オーブンへの移行工程があるので・・・。休日に大量生産したいときは50℃予熱してもいいですかね。
オーブン一発勝負なら、濡れペーパーとホイルに包んだら後は放置でいいですので気楽です。何なら寝る前に仕掛けて朝食べてもいい。
ペーパーにバニラオイルとか仕込んだら、スイーツ化しないかなー、とかも考えてます。
イモ自体も品種変えるとどうなるんだろか。
今後の研究課題にしておきます。
焼きそら豆
最近ちょっとさつまいもの最適化に執心してまして。いずれ記事にするつもりでやってるんですが、ほかの余所事がだいぶ疎かになってます。
まあそれでなくても今回はシンプル。
更新途絶えてたので間に合わせともいう。
3月になり、はしりのそら豆が店先に並んでますね。
いつもは塩茹でなんですけど、クックなパッドを見てたら焼くのもあるらしいのでやってみました。
評価するならネタ元にお願いします(責任転嫁
そら豆はサヤの両端を切り落として、濃いめの塩水に漬けるそうです。20分くらい。
こんなんで豆本体に塩味がつくとも思えない。ぶっちゃけ直で焼いても大差ないということを後述します。
浮くので沈めた。
漬けたあとは、魚焼きグリルで焼きます。
焼くのは〜分というより焦げるまでやる。
ひっくり返すのだるいですね。誰かロースターください。
サヤから外してみるとこんな。
水吸ったサヤはかなりニュルニュルで、なおかつ焼き直後なので爆熱です。ハサミとか使うと文明人ですね。無理矢理やった自分はばかですので。
豆をむくとこんな。
茹でとは違い、水分控えめのホクホク感があってうまいです。塩ちょっと付けて食べるとよい。
食感は好みの問題でしょうね。
ちなみに、予想通り塩気は中まで届きません。そら豆の皮はかなり丈夫なので・・・。これじゃ塩水漬けの工程要らないですね。
あと時間かかる、両面焦げるまで焼くのは。そもそもそら豆のサヤは分厚く、中にホワホワした層があるので熱の伝わりが鈍いです。
個人的には塩茹でのほうがメリットありますね。
茹でのプリっとした食感と、味付けもでき、そんでもって時間もかからない(茹で時間3〜5分)
まあ焼きは焼きで、このホクっと感が唯一のものです。レシピとしては覚えておくことにします。
【評価△】たまねぎのオーブン焼き
今回作ったコレは要研究というか、現状のままだと再作成はしないなというか。
たまねぎあるけどなかなか減らないので、じゃあたまねぎだけ食うか、と短絡しました。
ファーブル昆虫記によれば南プロヴァンス地方では生たまねぎに塩つけて齧り付くのがデザートだそうです。たぶん新たまねぎかつ品種的な違いがあるんでしょう。日本の市販のたまねぎでやったら悶絶する自信がある。
というわけでたまねぎは加熱してナンボという認識のもと、たまねぎのみを食べるべく丸焼きにしました。
皮付きのまま使います。
オーブントレイに乗せるため、根元を平らに切っておき、頭頂部には十文字に切れ込みをいれました。
オーブンを250℃に余熱し、30分いきます。
するとこう。
もっと派手に焦げるかと思ったらそうでもないですね。
底部ではたまねぎの汁が溜まって焦げています。糖分があるのでそういう焦げ方をしている。
盛ってみました。
味付けはけっこう悩んだんですけど、日本食ではないなということでマジックソルトです。洋物でこまった時はこれ。
変化も欲しいので、シュレッドチーズを少し振りました。
うん、まあ、その、火の通ったたまねぎだよね。
決してマズいわけではないです。半ナマなところはないので特有のツンと来る感じもなく、甘みが強調されているため抵抗はない・・・
んですけど、これだけを食べ続けるにはたまねぎラブ適性が必要な気がします。自分はムリ。付け合わせで1/4玉かちょうどいいくらい。単純に飽きがくるのが早いのもありますが、オーブン使う手間と釣り合いませんね・・・。
これは決して味付けによるものではなく、たまねぎが味の主体であるための感覚と判断します。
風味的にチーズはかなり合うので、組み合わせを閃いた人は天才だと思います。
結論。
焔猫亭としてはたまねぎは主演ではなく、あくまで助演で料理を支える存在である、と改めて定義されました。
このラインを越えるためには、素材か工程的に何らかのテコ入れが必要です。というかオーブン焼きはやめて、素直に輪切りをフライパンでソテーするのが安定なのでは?
ガンバス イ プルポ アル アヒージョ
ふだん馴染みのない言語は容易に呪文めいたニュアンスを受けますね。実はチャンピニオンを足すべきなんですが、長すぎるので。
つまりエビとタコ(とキノコ)のアヒージョです。
貰い物のオリーブオイルを余らせたままだったので、一気に消費できるレシピないかなーとモジモジしてたら、
知人B「アヒージョなんてどうです?」
自分「えー、小綺麗なオサレ料理はむず痒いっていうか拒否反応出るっていうか・・・」
B「まあ字面はオサレ系ですけど、実態はオリーブオイルでにんにくと適当な具を煮たものに塩かけて食うだけですし。個人的にはむしろズボラ系ではと」
自「じゃあやってみっかー」
的なテンションで決めました。
冷凍エビを買ってきました。
魚市場でバイトしてたメモリーがあるので生でも別に殻むき出来ますけど、高いので諦めました。経費で落ちるような生活をしたいです。
これは袋に入れてぬるま湯で解凍します。
にんにく。スペイン産だそうです。
アヒージョなのだしスペイン産がいいでしょう。青森産もあります。高い。中国産もあります。安い。
好きにしたいところですが、国産はオーバースペックな気もする。
けっこう選り好みしたつもりなんですが、中身はかなり不揃いでした。国産は粒の揃い方が極めて高レベルというか、不揃い系はきっと加工に回るんでしょう。まるで人生のようです。
むいたところです。
全部つかうわけではないので、大きさの揃った粒は冷蔵庫行きですね。
細かいのをメインに刻んで、
ミルクパンにオリーブオイルを注ぎ、にんにく。
ごく弱火で加熱していきます。
ほんで具です。
さっきのエビとタコぶつ。手前の泥団子みたいなのはブラウンマッシュルームです。食べたことなかったのでチョイス。
オリーブオイルが熱を持ち、にんにくが軽く泡立ったところで、マッシュから入れます。傘の上下とかセオリーあるんでしょうか?わかりません。
きのこ系が半生だと嫌な人なので、じっくり煮ていきます。
ごく弱火を継続で、泡立ちが進んできたら火から離しましょう。フライにしたいわけではない。鍋の様子がおとなしいので甘く見がちですが、泡立つ=水分が蒸発しているということなので100℃超えてます。かなり突っ張った温度で煮ていることを忘れてはいけない。
頃合いを見てタコ。
ほんでエビ入れて一煮立ち。
具を網などですくい取ってやれば、
完成です。
食卓塩だと見た目に変化がないので、クレイジーソルトとマジックソルトをてきとうに掛けました。
これがまた思いつきで作った割にうまい。
アツアツでありつつ硬さのない、プリッと感があります。エビ・タコはそもそもほんのり塩気がありますけど、スパイスソルト系は成功ですね。
マッシュルームがダークホースな感じでめっちゃうまいです。サクサク嚙み切れる中からキノコのうまい汁がドッと出てくる。
あー、なんか口の中でデジャヴだなと思ったんですがこれはあれだな、天ぷらやフライの衣の中身に近い感覚あります。エビフライの中身、たこ天の中身・・・。
カキとかでやるのもアリなのでは。
器に残ったオリーブオイルは、にんにくの風味はもとより魚介の味が乗っててうまいです。焼いたバゲット添えるのが本式ですが、めんどくさかったので焼かずにそのまますくい取りました。
これもいいですね、ペペロンチーノのオイルをグッと超えていく感じのインパクトがあります。
鍋には大量の油が残っていますので、別皿にとっておきます。これがあれば魚介風味のペペロンチーノがノータイムで作れます。
エビもうちょっとあるので、オイル流用してまたやろうかな。マッシュも買っておきたいですね。
現場からは以上でした。