料理とは
料理とは何なのか、ということについて。
極論として料理とは化学変化と組み合わせだろう、という視点が自分の中にあって、要点としては、
「素材(マテリアル)」「状態の変化」「修飾」
で構築されるのではないかということです。
数学的にいえば関数に近い。
y=ax+bとすれば、yという料理は、aという調理法をxという素材に施し、bという調味料を加えたもの、ということですね。
手間が増えると3次ったり4次ったりする。
つまりこの3条件を正確に揃えれば、どんなレシピも完璧に再現できることになりますが、当然これは不可能です。
重量は精密な測定が出来たとしても、素材そのものと状態変化が難題で、例えばまるっきり同じ肉質の肉はあり得ないし、温度分布/時間単位の変化まで再現できる鍋はない。
なので世にあふれているレシピでどう作ろうとも、決してオリジナルの味は出ないのだ、という諦め、開き直りが非常に重要です。
例として、材料=xや調味料=bをそろえてみても中華料理屋のチャーハンのパラパラ感が出せない、つまりy≠y'となるのは、火力=状態変化=aの条件が異なるためということです。
ですので凡人は大人しく近似値を追及しましょう。
上に挙げた3要素を近似値にしやすい食材、肉です。
牛モモと豚肩を62℃で1時間いきました。
ANOVAほんと便利ですね。
少なくとも状態変化=bは非常に安定します。
別の日に別の牛モモ2種もやりましたが、ほぼ同状態を再現できています。
牛モモはわさび醤油、豚肩は塩コショウにカラシでいただきました。